「ある無人島漂流の物語」それ何てアトミックトレイン?
ここ数日関連エントリーがすごいことになってたこちらの記事なんですけどね。
悪いのは誰? - ある無人島漂流の物語――タケルンバ卿日記
なんかすごい盛り上がっていたので3周遅れぐらいで今ごろ書いてみる。
これまでこの手のGDとか疑似イニシエーション系の「新人研修」というモノにてんで縁のなかった人間から見ると、「で、これについて話し合って、どんな意味があるの?」という以前に気持ち悪いんですよね。研修とかなんとか理由つけてこういう「正解の無い話」とか「オチの無い怪談」みたいなのを聞かされるなら、マラソンとか穴掘り研修のがまだマシと思ってしまうわけで。
このお話は、「一読、極めて不愉快」というのが俺の正直な感想なんですが、もしもこの話を中国のビジネスマンとかイスラエルの人とかアラブの人とかにしたとしたら、彼らからは一体どんな反応が返ってくるかのか興味がある。
たぶん、「船が難破するのが悪い」とか「こっそりカネ払って船男を埋(略」とか「他の二人をそそのかして腕ずくで船を奪って船男を埋(略」とか「Right on the Hammer Power(金槌こそ正義)」とか物騒なソリューションがばんばん出て来る方向に行くんでしょうけど。
だって、あの置かれたシチュエーションでああいうムチャクチャな要求をするような船男がだよ、ちゃんと船を直すという約束を守ってくれるものと考えるようなお人好しな期待なんか端っからしないでしょ、あっちの人たちは。
そういうチャチャ入れかネタ突っ込みでもしたくなるくらいにこのお話、とにかく後味が悪い。
後味が悪い理由を自分なりに整理すると、
・常に「なんでそーなっちゃうの?」レベルの最悪の選択をしてしまう登場人物たち。
・人倫に反する行為に対する報いを受けていない人物の存在。
・やるせないというより納得いかない展開。
・これってハッピーエンドのつもりなの?的意味不明ラスト。
この設定、シナリオ、結末のいずれもがことごとく人々をイラつかせる。完璧だ。
「あなたの心には何が残りましたか?」
とか聞かれても、そんなもん、モヤモヤ感と不快感だけだってばよ。
むむ、待てよ。
この不快な読後感覚、昔なにかで観た記憶がある…。
………。
アッー!思い出した。
この話はまるで『アトミック・トレイン』の無人島版なんだよ!
あのクソ映画だクソ映画!
なるほど、だから「そびえ立つクソ」だったのか。
思い出してすっきりした。
で、この間にこのお話を紹介したタケルンバ卿さんがかなり批判されたりしていたんですが、この話に出て来る「船男」への怒りと、こんなGDを仕掛ける研修請負会社ならびに企業への不快感と、紹介した卿の意見(とくに船男擁護の部分)への怒りがごっちゃになって「ゴオオオ…」(AA省略)みたいになってたんじゃないかと。
たとえていうなら『アトミックトレイン』を作ってしまったスタッフや、放送してしまったテレビ局じゃなくて、解説で「登場人物たちの勇気がどーのこーの」みたいなちょっとどころかかなり寝言なことをほざいていた映画解説者に「ちげーよ!」みたいなツッコミが殺到している感じか。いやちょっと違うか。
この話と卿の関わりの場合、この話を紹介したこと自体や、おじいさんが一番悪いという主張を展開したことよりも、おじいさんが一番悪いという論拠を示す過程で半ば必然的に船男の行為を擁護したところが結果として非難を多く受けるポイントになっているように見える。
また、おじいさんが一番悪いという主張にしても、別にそのことを話のとっかかりとして、老人のくせにロクなアドバイスが出来なかったところから現代のガチ無知老人批判とかへともっていくのかと思ったけど別にそういうわけではないみたいだし。
そもそも「おじいさんが悪い」という主張にしても、それほど強い思想的確信があったわけではなくて、ディベート的なネタ振りの一環として「おじいさんが一番悪いと言うことも出来ますよ」、ということを例として示そうとしたに過ぎないのではないか。
なもんで、俺の見方はこの方に近い。
『お爺さんかよ!』と素直にツッコむのが「正解」だったかも。――あなたわ しにました
卿としては、この無人島ネタを振るにあたって、
紹介するだけじゃアレだからちょっと毛色の変わった意見を付けて出してみるかなー。
↓
「じじいが悪いです(キッパリ)。」
↓
エェーじじいかYO!?
みたいな返しがあることを想定しての「じじいが悪い(キッパリ」だったんではないかと思う。
だけどもいきなりセクハラとかセクシズム?みたいな話になっちゃったので、「エッ?」みたいな。
「釣るつもりがないトコで釣れると面倒」というか、このところの状況は、
「よーしパパ豪快にキャスティングしちゃうぞー」とかいって投げ釣りしようとして岸壁でおもいきり釣り竿をテイクバックしたら、ちょうど後ろの道路に路駐してた黒ベンツのフロントにジェット天秤が直撃しちゃったでござるよ状態なのではないかと思う。
おっかねえ人たちが一斉に「オウオウオウオウ!?」とかってベンツから飛び出して来てものすごく面倒なことになりそうである。
この無人島ネタにおいて、「じじいが悪い(キッパリ」と主張するためには、どうしても一見するとそれ以上の悪人であることが明白な「船男」を擁護せざるを得ない。
だが、船男を擁護するとしたら、「約束(契約)を守った」というところぐらいしか擁護できるポイントはありません。
だけど、船男が守った”契約”ってのは、言わば「殺し屋の契約」のようなもので、契約の履行云々以前にその条件や見返りが法に触れるとか反社会的とか倫理にもとるものであったら、”契約”を履行しようがしまいが批判を受けることは避けられないんだよね。
なのに、それを擁護するってことは、例えば年寄りを騙してハンコつかせて大金をせしめた悪徳業者が居たとしても、「仕事はちゃんとして契約を履行したんだから問題ない」とか言ってるのと同じレベルになってしまう。
つまり、年寄りを騙して法外な条件で”契約”させた人間が「仕事はちゃんとやっただろ」と言って居直っている光景に対して人々が抱くのと同じ種類の反感を巻き起こすんだよね。
研修でこんなお題を出して、グループの意見を統一させるってことは、もはや場合によっては人を食い物にする内容の契約でも守ればオッケーじゃん的な価値観を肯定させる狙いでもあるのかと勘繰られてもしょうがない気がしますけどね。
同様に「見て見ぬフリをしていた最後の男」を最悪だと断じる人間は内部告発をする傾向があり危険だからマーク」、とかね。
まあアレだ。俺はこんなお題で「誰が悪い?」とか聞かれてマジメに考えてたらその時点で負けかなと思ってるんで、ここはひとつ勝手にキャラとか改変してネタにしたり、話の枠組み自体をブッ壊して産業カウンセラーを困らせるのが楽しみ方だと思います。
ということで、
ひとりになった妻の様子を見て、思いを寄せていたゴリラが言った。「ウッホホウッホ ウホホホホーイ」。
もう、なにがなんだか…。
何?企業人事からの評価がどーのこーのだと?
いやいやいやいや、こんなネタ研修で使う企業のほうがヤバイだろ条項。

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悪いのは誰? - ある無人島漂流の物語――タケルンバ卿日記
なんかすごい盛り上がっていたので3周遅れぐらいで今ごろ書いてみる。
これまでこの手のGDとか疑似イニシエーション系の「新人研修」というモノにてんで縁のなかった人間から見ると、「で、これについて話し合って、どんな意味があるの?」という以前に気持ち悪いんですよね。研修とかなんとか理由つけてこういう「正解の無い話」とか「オチの無い怪談」みたいなのを聞かされるなら、マラソンとか穴掘り研修のがまだマシと思ってしまうわけで。
このお話は、「一読、極めて不愉快」というのが俺の正直な感想なんですが、もしもこの話を中国のビジネスマンとかイスラエルの人とかアラブの人とかにしたとしたら、彼らからは一体どんな反応が返ってくるかのか興味がある。
たぶん、「船が難破するのが悪い」とか「こっそりカネ払って船男を埋(略」とか「他の二人をそそのかして腕ずくで船を奪って船男を埋(略」とか「Right on the Hammer Power(金槌こそ正義)」とか物騒なソリューションがばんばん出て来る方向に行くんでしょうけど。
だって、あの置かれたシチュエーションでああいうムチャクチャな要求をするような船男がだよ、ちゃんと船を直すという約束を守ってくれるものと考えるようなお人好しな期待なんか端っからしないでしょ、あっちの人たちは。
そういうチャチャ入れかネタ突っ込みでもしたくなるくらいにこのお話、とにかく後味が悪い。
後味が悪い理由を自分なりに整理すると、
・常に「なんでそーなっちゃうの?」レベルの最悪の選択をしてしまう登場人物たち。
・人倫に反する行為に対する報いを受けていない人物の存在。
・やるせないというより納得いかない展開。
・これってハッピーエンドのつもりなの?的意味不明ラスト。
この設定、シナリオ、結末のいずれもがことごとく人々をイラつかせる。完璧だ。
「あなたの心には何が残りましたか?」
とか聞かれても、そんなもん、モヤモヤ感と不快感だけだってばよ。
むむ、待てよ。
この不快な読後感覚、昔なにかで観た記憶がある…。
………。
アッー!思い出した。
この話はまるで『アトミック・トレイン』の無人島版なんだよ!
あのクソ映画だクソ映画!
なるほど、だから「そびえ立つクソ」だったのか。
思い出してすっきりした。
で、この間にこのお話を紹介したタケルンバ卿さんがかなり批判されたりしていたんですが、この話に出て来る「船男」への怒りと、こんなGDを仕掛ける研修請負会社ならびに企業への不快感と、紹介した卿の意見(とくに船男擁護の部分)への怒りがごっちゃになって「ゴオオオ…」(AA省略)みたいになってたんじゃないかと。
たとえていうなら『アトミックトレイン』を作ってしまったスタッフや、放送してしまったテレビ局じゃなくて、解説で「登場人物たちの勇気がどーのこーの」みたいなちょっとどころかかなり寝言なことをほざいていた映画解説者に「ちげーよ!」みたいなツッコミが殺到している感じか。いやちょっと違うか。
この話と卿の関わりの場合、この話を紹介したこと自体や、おじいさんが一番悪いという主張を展開したことよりも、おじいさんが一番悪いという論拠を示す過程で半ば必然的に船男の行為を擁護したところが結果として非難を多く受けるポイントになっているように見える。
また、おじいさんが一番悪いという主張にしても、別にそのことを話のとっかかりとして、老人のくせにロクなアドバイスが出来なかったところから現代のガチ無知老人批判とかへともっていくのかと思ったけど別にそういうわけではないみたいだし。
そもそも「おじいさんが悪い」という主張にしても、それほど強い思想的確信があったわけではなくて、ディベート的なネタ振りの一環として「おじいさんが一番悪いと言うことも出来ますよ」、ということを例として示そうとしたに過ぎないのではないか。
なもんで、俺の見方はこの方に近い。
『お爺さんかよ!』と素直にツッコむのが「正解」だったかも。――あなたわ しにました
卿としては、この無人島ネタを振るにあたって、
紹介するだけじゃアレだからちょっと毛色の変わった意見を付けて出してみるかなー。
↓
「じじいが悪いです(キッパリ)。」
↓
エェーじじいかYO!?
みたいな返しがあることを想定しての「じじいが悪い(キッパリ」だったんではないかと思う。
だけどもいきなりセクハラとかセクシズム?みたいな話になっちゃったので、「エッ?」みたいな。
「釣るつもりがないトコで釣れると面倒」というか、このところの状況は、
「よーしパパ豪快にキャスティングしちゃうぞー」とかいって投げ釣りしようとして岸壁でおもいきり釣り竿をテイクバックしたら、ちょうど後ろの道路に路駐してた黒ベンツのフロントにジェット天秤が直撃しちゃったでござるよ状態なのではないかと思う。
おっかねえ人たちが一斉に「オウオウオウオウ!?」とかってベンツから飛び出して来てものすごく面倒なことになりそうである。
この無人島ネタにおいて、「じじいが悪い(キッパリ」と主張するためには、どうしても一見するとそれ以上の悪人であることが明白な「船男」を擁護せざるを得ない。
だが、船男を擁護するとしたら、「約束(契約)を守った」というところぐらいしか擁護できるポイントはありません。
だけど、船男が守った”契約”ってのは、言わば「殺し屋の契約」のようなもので、契約の履行云々以前にその条件や見返りが法に触れるとか反社会的とか倫理にもとるものであったら、”契約”を履行しようがしまいが批判を受けることは避けられないんだよね。
なのに、それを擁護するってことは、例えば年寄りを騙してハンコつかせて大金をせしめた悪徳業者が居たとしても、「仕事はちゃんとして契約を履行したんだから問題ない」とか言ってるのと同じレベルになってしまう。
つまり、年寄りを騙して法外な条件で”契約”させた人間が「仕事はちゃんとやっただろ」と言って居直っている光景に対して人々が抱くのと同じ種類の反感を巻き起こすんだよね。
研修でこんなお題を出して、グループの意見を統一させるってことは、もはや場合によっては人を食い物にする内容の契約でも守ればオッケーじゃん的な価値観を肯定させる狙いでもあるのかと勘繰られてもしょうがない気がしますけどね。
同様に「見て見ぬフリをしていた最後の男」を最悪だと断じる人間は内部告発をする傾向があり危険だからマーク」、とかね。
まあアレだ。俺はこんなお題で「誰が悪い?」とか聞かれてマジメに考えてたらその時点で負けかなと思ってるんで、ここはひとつ勝手にキャラとか改変してネタにしたり、話の枠組み自体をブッ壊して産業カウンセラーを困らせるのが楽しみ方だと思います。
ということで、
ひとりになった妻の様子を見て、思いを寄せていたゴリラが言った。「ウッホホウッホ ウホホホホーイ」。
もう、なにがなんだか…。
何?企業人事からの評価がどーのこーのだと?
いやいやいやいや、こんなネタ研修で使う企業のほうがヤバイだろ条項。